コスト削減と環境保護 – 亜臨界水技術の応用
理論の進展
転機が訪れたのは、亜臨界水の特性の理論が確立されたことです。
亜臨界水には、温度(374℃)は有るが圧力(22.1㎫)に達しない水を亜臨界水1と、圧力はあるが温度が達しない水を亜臨界水2に分類されます。
亜臨界水1は、「イオン反応槽(場)」と「ラジカル反応槽(場)」を発生させ、亜臨界水2は、「イオン反応槽(場)」を主体に反応(分解)します。
ちなみに、超臨界水は、イオン反応とラジカル反応が強烈に行われる為、危険な物質とされています。
この理論が確立されたことにより、私たちが悩んでいた超臨界水へのこだわり、カズキシステムの「水蒸気を用いた流動型亜臨界水による有機(化合)物の分解」を立証することが出来、熱分解も含め、バッジ式の方法しか出来なかった装置を連続型ロータリー方法を可能にしました。
用途の拡大とコストの削減
この事は大きな利点を得ることになります。
例えば、一般家庭ごみの処理に対し、既存の焼却炉に比較し、設置場所を大きく縮小させることが可能になり、装置価格も大きく安価になり、ランニングコストの削減、プラスチック等の混合ゴミの処理(分別不要、但し金属等除く)、ダイオキシン等の有害排気が発生しない、残渣は、燃焼による残渣と異なり、電子反応による物質結合の分離による炭素(C)が多く、また、油性分を含め、有害物質(気化系)を気化し、有害物を取り除いて排気させるため、資源利用の範囲が広くなります。
特許
この様な過程を得て、国際特許(PCT/JP2022/24386)を申請、現在、各国に移行を行っています。