新しい展望へ
長年開発を行っていた「水蒸気を用いた亜臨界水で有機化合物の分解手法」で、廃棄プラスチック類の油化する際の「安全性(常圧)」「暴爆回避」「品質」を向上する事に成功し、2026年7月24日、私たちは、「プラスチック油化装置及び方法(特許第7898694号)」で特許を得ることが出来ました。
この特許取得を機会に、従来の油化装置のもう一つの大きな欠点である「製造、ランニングコストが高い」への削減を検討してきました。この構造を作成するに当たり、亜臨界水を用いた分解手法を最も有効に用いる事により、装置の軽量化、簡素化、ランニングコストの削減を可能にすることが出来ました。
提案する油化プラントの仕様と特徴
今回、提案する油化プラントは、
1㎥タイプ:販売希望価格:2500万円(消費税別)
2~4サイクル/8H(分解する対象物により異なります)
*この装置の処理範囲は、廃棄物投入から、油水分離までの装置で、排水、製油、残渣処理は別途になります。
対応は多種の方法がありますのでご相談してください。
(有機化合物の廃棄物処理の過程)
廃棄物投入→分解→脱塩→油水分離→油処理・排水処理・残渣処理
また、この処理装置は、今までのバーナー(油)による熱源から、電気による熱源になっています。太陽光発電など自然エネルギーにすることにより、㏇₂削減やランニングコスト削減などに対応する事が可能です(別途装置)
特許を取得した技術内容(亜臨界水の活用)
今回、私たちが特許を取得した内容について説明します。
まず、よく原子力で「臨界」という言葉を耳にしますが、臨界とは、「物質が普通の状態から別の状態に変わる境目」を云い、その境目を「臨界点」と言います。では、「超臨界」とは、物質が臨界点を超え、大きく変化した状態を云い、自然界では、「マグマ」や「海底3000m以上の深い海底」等で見られます。
いろいろな物質で臨界現象が発生し、その変化は多様ですが、例えば、ウランは、臨界を超えた段階で、膨大な熱エネルギーを発し、水では、電子活動が活発になり、物質の破壊が起きます。
私たちは、その中で、水の臨界に注視し、開発を行ってきました。水は、水蒸気への変化から「22気圧の圧力と372℃温度の状態に達した」時、臨界点超え超臨界水と変化し、あらゆる物質を溶解する変化を与えます。しかし、水の特徴は、それだけではなく、臨界に達しなくても、化合物を含む有機物を分解する特性が有ります。
一つは温度が有るが圧力が達しない亜臨界(水)1で、イオン反応とラジカル反応で有機物を分解します。また、圧力が約22気圧以上で、温度が達しない亜臨界(水)2で、主に、イオン反応を中心に有機物を分解します。
今回の発明の基礎と独自手法
その中で、着目したのは、亜臨界(水)1の現象です。亜臨界水を作るには、容器に水を入れ、温度を372℃以上にすることにより、容器内の水が膨張し圧力を得ることが出来ますが、容器を頑丈にし、圧力に耐える構造にしなくてはなりません。
しかし、372℃以上の容器内の空間に水蒸気を噴霧した場合、粒状の水蒸気は、急速に温度が上がると共に、急速な膨張を行いますが、同時に、水蒸気の粒の膨張への抵抗圧が発生しますが容器内の空間が膨れ上がることは有りません。この事が、今回の発明の基礎になっています。
「容器内部に400~500℃の熱空間を作り、そこへ100~130℃の水蒸気を噴霧する事により発生した亜臨界水の粒が容器内の有機化合物を分解」と簡単であるが有効的な方法を開発しました。
超臨界水、亜臨界水は、実用化に於いて今後発展する可能性のある分野です。特に、私たちが、対象外に置いた500℃以上の熱空間では、どの様な反応が有るのか、800℃、千数百度の水蒸気爆発の起こす際の反応はどうなのか?非常に興味の深いものですが、私たちの実力では、開発のすべが有りません。
パートナー・協力企業の募集
私たちは、現在開発した「油化プラント」の販売、製造の協力企業の募集を行うと共に、その装置が、「制作、ランニングコスト」「機能向上」の為の協力企業を受け入れると共に、当装置外の「排水、油の精製、残渣の処理提案」に対する企業との協定、また、私たちが開発できない「500℃以上の亜臨界水」開発企業への協力も知る限りの提供を行います。
今後の展望と環境問題への貢献
よくエネルギー問題で、石油が話題になりますが、石油は、エネルギーばかりでなく、プラスチック等の生活用品としての原料として重要なものです。
廃プラ等の石油製品の処理は、資源として捉えると共に、廃棄などの環境汚染を無くす事に真剣に考えなくてはなりません。日本国内ばかりか、発展途上国の多い東南アジアへの石油製品の処理に、「亜臨界水を用いた分解方法」を一つの提案として、私たちは考えます。