深海の謎から生まれた新たな分解技術
私との関り
20年程前に、私(清水)が、台湾の企業からの依頼がきっかけで、その「カズキシステム」に関りを持つことになりました。
しかし、PCは、確かに370℃余りで分解しますが、その前に塊になり、熱伝導の悪いPCが塊になった段階で、分解速度は遅くなるのが今までの経験上一般的と思っていたので、簡単に分解できることが、不思議且つ理解が出来ませんでした。
理論の追求の開始
最初に注視したのは、水の特性です。深海では、全ての物質が分解されることを知り、その過程で、「超臨界水」を知ることになり、また、超臨界水とは、水を374℃以上の温度と22.1㎫以上の圧力に達した場合に発生する現象(特性)である事を知りました。
カズキシステムには、温度はありますが、22.1㎫以上の圧力はどの様に考えても発生することはあり得ません。
その為、私たちは、反応槽から排出する排圧を調整(反応槽内の圧力を高める)する方法を模索しましたが、技術的にも安全性においても断念せざるを得ませんでした。
商品化への問題
また、この開発に当初から悩ましたのが、ランニングコストです。
カズキシステムは、装置そのものの製造コストは従来の熱分解方式と比較して非常に安価で作ることが出来ます。
しかし、ランニングコスト(使用燃料)は従来の熱分解式と変わりません。また、熱分解式と同様、バッジ式(装置内の内容物を毎回入れ替え)を用いる事しか出来なく、大量処理や作業コストに問題が残りました。
この事も有り、カズキシステムは、高品質の分解製品と分解速度の速さを特徴に製品の販売を行うことしか出来なかったのです。